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305 綾瀬川の夕暮れ

 昔観た映画のワンシーンです。
 タクシーの客が「綾瀬。」と告げると、運転手は軽く応じて車を出します。目的地に着いたところで客が文句を言います。「誰がここへ行けと言った。俺が言ったのはこの『綾瀬』じゃない。神奈川の綾瀬か足立区の綾瀬か聞かなかったお前が悪い。」といったやりとりでした。
 人は意識せずに先入観で判断することがあります。特に地名は自分の生活圏を中心に考える傾向があるようです。同音でも字が異なったり反対に字は同じでも読みが違う例もあります。京成線の西登戸の記事でも触れましたが「登戸」も千葉では「のぶと」で神奈川では「のぼりと」です。
 綾瀬の場合は字も読みも同じですし、同じ首都圏にありますから都内からタクシーに乗る場合はしっかりと「東京」か「横浜」かを告げる必要がありそうです。
 同じ地名がある場合には武蔵小杉のように後発の駅が旧国名や会社名を被せるなどして区分していますが、綾瀬の場合には神奈川県に駅がないことから常磐線はそのままの表記です。

”忙しげに家路を急ぐ夕間暮れ

      陽は柿色に川面を染めて”

 夕暮れは商店街が俄かに活気付き街を行く人の足も速くなります。最近では24時間営業の店舗も増えて夜になっても特段困ることはありませんが、それでも昔ながらの商店街の多くは日没と共にシャッターを下ろします。
 陽が落ちたら自然と塒に帰る習慣は人間に本能的に染み付いているのでしょうか。
 ”逢魔が時”という言葉があります。古来、人間は闇を恐れていたのでしょう。とっぷりと暮れた後には得体の知れぬ魔物達が支配し、人間は迂闊に外出するとそれこそ神隠しに遭うなどの恐れを感じていたことと思います。もちろん光溢れる現代ではそのような恐れを感じることはありませんが、それでも生きている以上は他の動物と同じように睡眠が必要ですし休息も必要です。夜を徹すれば自ずから命を削るようなものだと感じるときもあります。
 で、何かといえば、下町の商店街はそうした昔ながらの夕方の風景があってそこに人間らしい営みを見出せる気がするということでした。

 さて次は亀有・・・驚異の連載・・・

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01.JR東日本旧国電区間」カテゴリの記事

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